【総合旅行業務取扱管理者 海外旅行実務】出入国手続き~通関手続き・簡易税率~

海外旅行業務

こんにちは。めぐる(@meguru_ta_bi)です。

今回は、前回に引き続き、総合旅行業取扱管理者の試験を受けるにあたって、海外旅行実務の中でも比較的勉強しやすい、出入国手続きの中でも、通関手続き・簡易税率について過去問を基にポイントをお伝えしていきます。

前回の記事はこちらからお願い致します。

【総合旅行業務取扱管理者 海外旅行実務】出入国手続き~検疫~
こんにちは。めぐる(@meguru_ta_bi)です。今回は、総合旅行業取扱管理者の試験を受けるにあたって、海外旅行実務の中でも比較的勉強しやすい、出入国手続きの検疫について過去問を基にポイントをお伝えしていきます。前回の...
めぐる
めぐる

今回は前回説明した入国手続きの中でも、主に通関手続き・簡易税率について説明するわね。

たびこ
たびこ

ここも海外旅行から帰ってくるとき、緊張しますよね!

めぐる
めぐる

そうね。今は海外行けないから、その緊張を思い出していきましょう!

よく出題される問題(通関手続き)

海外旅行実務 令和元年度出題

正解はcです。

a…香水には、WTO加盟国等から持ち込むときは、簡易課税が適用されず関税無税となり、課税価格に対し、消費税及び地方消費税のみが課税される。

b…1品目ごとの合計額が1万円以下の物については免税となるので、5千円のカンカチ2枚は、初めから免税。したがって、6万円のバッグ、10万円のスーツ、2万円のベルト2本の計20万円が申告価格となるので、全額免除となる。

c…20万円の免除枠は20万円に納まる品物単位で免税となるため、1本7万円のゴルフクラブは2本まで免税となり、免税範囲を超える1本分について課税される。また、ゴルフクラブ、腕時計、パソコンなど関税が無税の物は、簡易課税は適用されず、消費税10%のみが課税される。

海外旅行実務 令和元年度出題

正解はaです。

b…紙巻きたばこについては、400本が免税の範囲。

c…1個又は1組の課税価格が10万円を超えるものについては、簡易税率は適用されず、一般の関税率と消費税及び地方消費税が適用される。

ポイント

免税の範囲

輸入品は原則として関税と内国消費税が課されることになっていますが、旅行者が海外から持ち帰る携帯品なとには、免税が認められている。

  1. 衣類・書籍・化粧品などの、旅行中に必要とされ使用されたと認められる身の回りの品と、下の表の物品
  2. 職業用具や引越荷物
  3. 未成年者の場合、本人の使用に役立つと認められるもの
  4. 日本に居住する者への贈与品であり、課税価格が1万円以下の託送品
品名数量または価格備考
酒類3本1本760㏄程度のもの。
紙巻タバコ400本(ただし、他のたばこがない場合)2種類以上のタバコを輸入するときは、総数量が250gを超えない範囲で免税になる。
加熱式タバコ20個(ただし、他のたばこがない場合)          〃
葉巻タバコ100本(ただし、他のたばこがない場合)          〃
その他のタバコ500g(ただし、他のたばこがない場合)          〃
香水2オンス約50g(1オンス=約28㏄)
1品目ごとの海外市場価格の合計額が1万円以下の物全量例えば1本5,000円のネクタイが2本の場合、免税となる。
その他のもの20万円(海外市場価格の合計額)①合計額が20万円を超える場合、20万円以内に収まる品物は免税になり、その残りが課税される。
②1個で20万円を超える品物は、20万円を超える部分ではなく、全額に課税される。

簡易課税について

海外旅行者の携帯品または別送品で、免税範囲を超えるものについては、簡易税率で課税する場合とそうでない場合とがあります。簡易税率とは、関税と内国消費税とを合わせた税率であり、旅行者が海外から買ってくる品物について、通関手続きを簡素化するために設けられた税率です。

簡易課税

1、酒類

酒名税率
ウイスキー・ブランデー1本につき600円
ラム・ジン・ウォッカ1本につき400円
焼酎・リキュールなど1本につき300円
その他(ワイン・ビール等)1本につき200円

2、その他の物品(関税が無税の物を除く)… 15%

3、紙巻タバコ… 1本につき12.5円

次の物は、簡易税率が適用にならず、一般貨物と同様に課税される。

  1. 1組(1個)の課税価格が10万円を超えるもの。
  2. 食用ののり、およびパイナップル製品
  3. 紙巻たばこ以外のたばこ
  4. 猟銃(所持許可を受けているもの)
  5. 旅行者が入国の際に、簡易税率適用を望まない旨を申し出た時は、その全部の品物

※簡易税率でなければ、関税と内国消費税を別々に計算して課税

輸入品について

1.輸入が禁止されているもの

  1. 麻薬、大麻、あへん、覚せい剤およびその吸煙具
  2. 通貨または証券の偽造品等
  3. 公安、風俗をみだす書籍・図画等
  4. 特許権、著作権等を侵害する物品
  5. 銃、砲等

2、輸入が規制されているもの

  1. 旅行者本人が使用する医薬品・化粧品は、内服薬は原則2か月分、外用薬及び化粧品は24個以内といった条件付き
  2. ワシントン条約に基づくもの
  3. 韓国から輸入する絹織物は2反(約10㎡)

まとめ

日本に持ち込む際の免税の範囲や税率について、しっかり学習しておきましょう。

コメント